4. 本物のチェロ:格安チェロ(三万円)購入記 ハルシュタット HC700【プロのチェリストがやってきた】

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格安チェロ(三万円)購入記

どうしてもチェロが弾きたくなってネットオークションで超激安チェロを買いました。

本物のチェロ

早いものでチェロ購入から一ヶ月が経ちました。

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ほとんど毎日欠かさずに練習

自分で言うのもなんですが、ほとんど毎日欠かさずに練習してて本当にエライと思います。そして劇的な進化はありませんが、それなりに上達もしているような気がします。

最近のお気に入りは教則本の練習曲。すごく地味ですが音程とか運指に気を配りながら黙々と楽譜を追っていく作業はじつに楽しいです。うーん、ちょっとヘンタイ的な楽しみ方かもしれませんが・・・。

プロが奏でるチェロ

先日、なんと我が家にプロのチェリストが遊びに来ました。奥さんの妹さんの旦那さんのお友達なんですが、私のチェロの話をしたら家に来ることを快諾してくれまして、なんとなんと楽器持参で来てくれたんです。

なんという恵まれた環境でしょう!!プロが奏でるチェロを間近で見て聴いて、しかも自宅のリビングでですからね。もう最高です。

さて、チェリストが来たとなれば当然、我が家の3万円チェロを見せないわけにはいきません。来てもらった一番の理由は楽器を診てもらうことな訳ですから。

プロが3万円チェロを弾くと…

で、早速楽器チェックをしてもらったところ、一目みて・・・

先生
プロ

あ~・・・まったく調整ナシですね。

ぐはっ、いきなり核心をついてきますね。などといいつつおもむろにひと弾き。

パパ
パパ

ええ!3万円の楽器から… こんな音がでるの?!

あたりまえの話ですがプロの方が弾けば3万円といえどもチェロはチェロ。いままでに聞いたことの無い“良い音”が我が家の超格安チェロでも奏でられることが判明した瞬間でした。

無調整と気付かせた理由

で、一目で無調整と気付かせた理由を伺ったところ、なんでも驚くほど弦高が高いらしいです。駒が一度も削られていない状態で、これでは弾くのも辛いでしょう?とか。(そういわれても他の楽器を知らないもので・・・)
そんな流れから無謀にも超初心者の私にプロの楽器を触らせてくれました。

先生
プロ

これでは弾くのも辛いでしょう?
この楽器、弾いてみます?

パパ
パパ

ええ!いいんですか〜♪

「うわっ!弾きやすい!!すげー響くし弦も押さえやすい!!!」

勿論、言うまでもなく、当たり前の事ですがすごく良い感じでしたね。当然か。

売りもののチェロを試奏しまくる

で、その翌日。

本物のチェロの味を覚えてしまった私は、仕事を早々に切り上げて御茶ノ水楽器屋街へGO!ということで売りもののチェロを試奏しまくってきました。 一応断っておきますが、買うつもりはぜんぜんありません。ただ自分の楽器と本物の楽器のどこがどう違うのかが見極めたくなったというところですか・・・。

入門向け~初心者向けの楽器

3件の弦楽器屋さんをハシゴ(事前に閉店時間確認済み)して、入門向け~初心者向けの楽器を何台か弾かせてもらうことができました。

10万(中国製)、16万(中国製)、25万(チェコ製)、30万(ルーマニア製)、50万(ルーマニア製)※本体価格です。

なるほどなるほど。やっぱり値段っていうのはそれなりにちゃんと付けられているものだなぁ~という印象。 つまり、やはり高いものほど気持ちよく弾けます。

しかし10万50万に差があるのは確かだけど、そこにブラウン管32型テレビフルハイビジョン52型テレビのような差があるのかというと・・・かなり疑問です。見た目の印象や音色の好みもあるし、スペックとして明確な違いは無いような気がしました。(無論、我が家のチェロとはぜんぜん違いましたが)

サイレントチェロも試奏

それからそれから、弦楽器屋に行ったついでに前々からちょっと気になっていたサイレントチェロも試奏してきました。

これは「面白い」けど想像していたよりも、ウチの3万チェロよりも、チェロらしくないものでしたね。グランドピアノ電子ピアノみたいなものでしょうか。やっぱり別の種類の物なんですねぇ。

例えて言うなら、普段からグランドピアノを弾いている人は電子ピアノを弾いても上手に弾くけど電子ピアノしか弾いたことの無い人は「グランドピアノを弾け」といわれたらきっとビビるでしょう。サイレントチェロも同じかな~と思います。音色もぜんぜん違うしね。 電子音というかエレキ音というか、ゆらぎのないつまらない音です。

でも確かにサイレントというだけあって静かに練習できます。プロの方が演奏旅行でホテルでの練習用に持ち歩くなんていう話も店員さんがしてました。マンション住まいの方にはいいかも。

店員さん
店員さん

練習用にいかがですか?

パパ
パパ

しばらく3万円のでいいです

と、まぁ格安じゃないチェロに触れて「もしかしてこの3万チェロがゴミのように思えてしまったのでは」と自問自答をしてみると、実のところそういう気持ちはまったくないです。むしろ「3万ならぜんぜんいいじゃん!」という気持ち。あ、本当に負け惜しみとかじゃないですよ。でもでも楽器の調整は絶対に必要だと思いました。

チェロのレッスン決定!

あ、来週から奥さんの妹さんの旦那さんのお友達のチェリストの方にレッスンをしてもらうことになりました。ワクワク!!

先生
先生

できたらレッスン始めるまでに楽器の調整、してもらってくださいね

パパ
パパ

了解ッス。

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楽器屋に調整を依頼

今日、近くの楽器屋にチェロを持っていき調整の依頼をしてきました。

偶然だったのですが楽器屋に着くと店頭に「弦楽器フェア」の文字。どれどれ?なにをやってるのかと思えば、店の奥の催事場のような部屋にバイオリンやチェロが沢山ならんでるではありませんか!? 幸か不幸か・・・・

店員さん
店員さん

いらっしゃいませーっ!

パパ
パパ

あ・・あのぉ、今日はチェロの調整を…

私は安物リュックのようなソフトチェロケースをしょって入店してしまった手前、自然と催事コーナーに誘導されて「いらっしゃいませーっ!」弦楽器&催事担当の店員さん5人に囲まれました。

「あ・・あのぉ、今日はチェロの調整をお願いしたくて来たんですが・・・」

楽器屋さんって一般人にはなんとなくハードル高い印象ありますよね。でも最近の私はいろいろチェロの話を聞いたり、試奏などもしてるので楽器店の店員さんを前にしても物怖じせずいられるようになったのですが、さすがに今日はかなりの勇気がいりました。

エプロン姿の職人風店員2名、スーツ姿の店員3名と、ン十万~ン百万の楽器に囲まれて3万のチェロを差し出すわけで。赤っ恥をさらすようなもんでして。

でもって、案の定・・・・

店員さん
店員A

おお、これはスゴいチェロですね

店員さん
店員B

レッスン受けられるのなら楽器を交換されることをオススメしますが・・・

店員さん
店員C

参考までにお幾らでお求めになられたのですか?

店員さん
店員D

よかったらコチラにある60万円のチェロ、試奏されますか?

「調整にあまりお金を掛けてもムダとは言いませんが。。。。とりあえず音が出せれば」

失笑というか爆笑というか、彼らにとってはかなり面白いネタだったらしく(怒られなかっただけマシです。。)みなさんと笑顔で楽しい(?)やりとりが続きました。

すみません… とりあえず最低限の調整を…

「とりあえず最低限の調整を」と楽器を預け、金額と仕上がり期日を見積もってもらいながら、せっかくなのでチェロの試奏もしてきました。

中国製のビンテージ風仕上げなるチェロを触らせてもらいましたが「いいですねー」と言ったところで「比較対照があの楽器なら良いに決まってるだろ!」って思ってるのかなぁなんて考えちゃいました。 ここでバッハ無伴奏チェロ組曲でもスラスラ弾ければカッコイイんですけどね。ハハハ

店員さん
職人さん

どうしてもこの糸巻が許せない…

結局、駒の調整と、職人さんから「どうしてもこの糸巻が許せないから」と言われ糸巻の調整も合わせて金額は6千円也。2~3日後に仕上がるそうです。

さてさて、格安3万円チェロは+6千円で生まれ変わることができるのか?!乞うご期待。

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このコンテンツは2007年5月13日に執筆されたものを一部内容を変更・修正して投稿しています。
2007年時点での執筆はここまでで中断してしまいました。
しかしこの時から始めたチェロのレッスンは今(2018年現在)でも続けていますので、これ以降の状況は追って機会を見てご報告していきたいと思います。
この記事の内容はすべて筆者の経験を元にした個人的な意見・見解です。
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