“絶対音感”を体験しよう!
“絶対音感”がある人に会ってみる
さて、ではさっそく絶対音感を身につける方法をお教えしましょう‥
と言いたいところですが、その前に「絶対音感ってどんな感じなの?」というところを実際に体験したいと思いませんか?。ここで最も手っ取り早い方法は“絶対音感がある人に会ってみる”ことでしょう。
ひとくちに「絶対音感がある」といっても、人によってレベルの違いがあるようです。例えば、音の微妙な“ピッチ”まで判ったり、同時にランダムな6つの鍵盤を叩いて、全部を言い当てたりできる人もいれば、オーケストラの音合わせに使う“ラ”だけは判るという人もいるようです。
もちろん高い能力を持った人に越したことはありませんが、ある音(あるいは声)を聞いて音名(=ドレミ)を言い当てられるレベルであれば、会ってみて、いろいろ試すのに充分!楽しめます。
一般的に絶対音感を身につけるためには、幼少の頃からのトレーニングが必要と言われています。最高でも7歳以下で始めないと身につかない感覚だともいわれます。ピアノやヴァイオリンなど、クラシック系の楽器も子供の頃からちゃんとレッスンしないとプロにはなれないという話もよく耳にしますね。また、一流の音楽家でも絶対音感を持っていない人が少なくない(!)らしいです。
こんな話を聞くと「“絶対音感”持ってる人なんて世の中に何人いるんだろう?」と思うかもしれません。が、意外と、思いのほか沢山いるらしいのです。
知り合いに音楽大学に行っていた人はいませんか?音大は絶対音感所持者の宝庫です。しいて言えばピアノ科やヴァイオリン科が狙い目です。また一般の音楽教室などでも、先生のなかで絶対音感を持っている人がいる可能性は高いです。学校の音楽の先生でもいいかもしれません。本人が持っていなくても、持っている人を知ってるかもしれません。
“ド”はドーナツの“ミ”?!
絶対音感がある人に会うと、やはり最初にやりたくなるのは“音名当てクイズ”です。
例えばスプーンでコーヒーカップなりお皿なり、テーブルにある物を端から叩いて「いまの音は“レ”の#」とか「それはちょっと低めの“ファ”」とか言わせる遊びです。しかしこの遊びには欠点があります。“出題者には答えが判らない”ということです。その証拠にすぐ飽きてしまいます。
それでは、もし絶対音感を持っている人に会う機会があったら何をしたらいいのでしょう。ここでオススメしたいのは「“ドレミの歌”を歌って」とお願いしてみることです。
この歌は絶対音感を持っている人にとってどんな意味のある歌なのでしょう。この歌のメロディを音名で書くとこんなふうなります。
おそらく絶対音感がある人は、この歌を歌うとき(特にこの“ドレミの歌”に限っては)本物の“ド”から、つまり“固定ド”の“ド”の音から歌いはじめると思います。そこで「今の歌は、ちゃんと“ド”から歌い始めた?」と訊いてみましょう。
今の歌は、ちゃんと“ド”から歌い始めた?
さらに、ここで注目するポイントは「ドーナツの“ド”」の部分や、「レモンの“レ”」の部分です。歌詞では「ド」となっているところが実際には“ミ”で、「レ」の歌詞は“ファ”で歌わなければいけません。
ちゃんとした教育を受けて絶対音感を身につけた人にとっては、音の高さと音名(=ドレミ)は切り離せないモノになっているらしいのです。しかしこの歌では「ド」といいながら“ミ”の音を出さないといけない!。もちろんこの「ド」や「レ」は単なる“歌詞”として割り切ってしまえば、なんということはないのですが、なんか気持ち悪いらしいのです。きっと気持ちよく歌うには、ちょっと歌詞を変えないといけませんね。“ド”はドーナツの“ミ”“レ”はレモンの“ファ”‥。
ドーナツの『ド』…、なんか気持ち悪い
鍵盤を叩いて“音名当てクイズ”
さて、せっかく絶対音感がある人に会うのであれば、音の出るもの(=楽器)を用意したいところです。
できればピアノやキーボードなど、正確な音高で任意の音を出せる楽器がいいでしょう。そして楽器を使って“音名当てクイズ”をしてみると、絶対音感の本領を伺うことができます。コーヒーカップを叩くのと違って“正解”がハッキリしていますし、答える側にとってもカチン!コチン!という音よりは答えやすいハズですから。
指一本で鍵盤を叩いた場合、つまり単音であれば、おそらく即答(もちろん正解)される事と思います。なんせ相手は“絶対音感”ですから当然といえば当然なんですが、実際に目の前で見せつけられると結構感心するものです。
じゃあ両手を使って…♪ポローン、これは?
下から「ド」「ファの#」…、久しぶりにいい勉強になるわ