わたし、筆記用具の書き味には結構うるさいんです
そう言えばそうだったかも…
今日から新学期。そこで新学期に向けて文房具の補充をしました。なかでも鉛筆がこんなことに…
今回はみんなおなじになるように使ったの
そうなんだ、確かにみんな同じように短くなってて、こりゃあ全部交換ですな。
妻が鉛筆を買ってきた
というわけで、娘のために妻が鉛筆を買いに行きました。
左から「三菱 グリッパーえんぴつ」「トンボのかきかたえんぴつ」「三菱 ハイユニ」。みんな2Bの鉛筆です。
小学3年生の娘は学校の授業はもちろん、宿題や遊びでもほぼ毎日鉛筆を使います。
そして実は妻も仕事柄ほとんど毎日鉛筆を使っています。小学生がいると娘のお下がりの鉛筆を使うことも多く「この鉛筆が書きにくい、この鉛筆は書きやすい」とぶつぶつ言いながら働いています。
で、今回は思うところあってか、この3種類の鉛筆をチョイスしてきました。というわけで書き心地を比較するべく、それぞれ削ってお試しスタート。
“書き心地”の違いは想像以上!
まずは買ってきた2B鉛筆3種類で書き比べて見ました。
鉛筆の書き心地を比べる…なんて、普通はしないと思いますよね。まあどれも同じようなものだろうし、鉛筆ごときにこだわり無いし…と考えている方も多いのではないでしょうか?
でも実際に比べてみると、思っている以上に「違い」があります。そして自分はどれが好みかという感覚が芽生えます(笑)。
三菱鉛筆 かきかたグリッパー 2B ピンク
第1エントリーは三菱鉛筆です。
これ、持つところが滑りにくくて書きやすいよ
悪くはないけど、ほかと比べてちょっと硬い感じかなぁ、この持った感じはわたしにはイマイチかも
印象としては、線がきっちり書けて書き心地が比較的硬い感じ。文字をしっかり止めや跳ねに注意して丁寧に書くのに向いていると思います。
持った感触に特徴があって子どもにはいいのかも。大人は好き嫌いが出そうな感触。
筆圧の安定しない児童でも、しっかり鉛筆をつかむことができる
鉛筆軸表面にすべりにくい「グリップ層」を採用しているため、しっかり鉛筆を持つことが可能になり、しっかりした文字を書くことにつながります。
<ノンスリップ加工>
(メーカーサイトより)
やはり子ども向け製品ということで“持ちやすさ”を売りにしていますね。メーカーも他の製品との差別化、特徴づくりに苦労してるんだなあと感じます。
トンボ鉛筆 ippo!かきかたえんぴつ 2B ナチュラル
第2エントリーはトンボ鉛筆です。
これは、けっこうなめらかだね
書き味が軽い!この鉛筆は結構好きだなぁ。触り心地も木の感触でいい感じ
この鉛筆は書き味が滑らかで軽く書ける印象です。同じ2Bですがグリッパーえんぴつよりも柔らかく字が書けます。軸の触感が木のナチュラルな感触なのも、妻からは高評価。
この柔らかいタッチは、強弱をつけた線を引いたり絵を描くのにも向いていると思います。
イッポの鉛筆の柄は、ノンキャラクターだから学校指定があっても安心して選べます。お子さまが楽しく使えるカラフルデザインで選り好みが少なく飽きにくいので長く使っていただけます。(メーカーサイトより)
この製品も“かきかたえんぴつ”ということで子ども向け。娘の通っている公立小学校もたしかキャラ系文具は禁止ということなので、ノンキャラクターだけどカラフルというのはツボを押さえたところです。
ちなみに、娘が気に入って短くなるまでつかっていた鉛筆もトンボ鉛筆でした。イッポと比べて見たらほとんど同じ感じでした。
こちらは“ハローネイチャー”というシリーズだそうです。
三菱鉛筆 ハイユニ 2B
第3エントリーはハイユニ。三菱鉛筆のハイエンド製品です。
すらすら書けて、こいね
これはすごく滑らかでいいね!とっても書きやすい
この鉛筆は美大受験の鉛筆デッサンのときに世話になったんだよ
書きやすい鉛筆といえば絶対的に「ハイユニ」(パパ談)。比べてみても流石の書き味、滑らかで色付きが抜群です。紙にしっとり馴染むように線が引けて濃淡が思い通りに表現できる印象で高級感がにじみでています(あくまで個人の主観です)。
でもまぁ、子どもには勿体無いというか、もしかするとノートに文字を書くための文具としては適していないのかもしれません。筆圧を強く書くと濃くなりすぎるし、逆に弱い筆圧だとぼんやりするし、表現力が高い分無用な強弱が出てしまう可能性があります。
黒く、きれいに書ける理想の芯を採用
鉛筆芯の材料である黒鉛と粘土が微粒で均一であるため、より黒く、きれいに書くことができます。なめらかな書き味で、折れにくい鉛筆
黒鉛と粘土は不純物が少なく、均一に混ぜているため、なめらかな書き味で、かつ折れにくい鉛筆芯です。高級感のあるデザイン
日本の伝統色えび茶色と高級感をイメージしたワインレッドを掛け合わせた軸色に、金字で6面に硬度を表示し、金色のリングがついている高級感のあるデザインです。(メーカーサイトより)
60年の歴史があるんですね。立派です。
パパは「uni派」だったよ
私が美大受験したのがかれこれ30年以上前のことですが、当時デッサン用の鉛筆で「uni派」と「ステッドラー派」が居ましたね。ステッドラーの方がちょっと値段が高かったように思いますが、私は「uni派」でしたね。買えるお店が多かったのと軸の色が好みだったのかなぁ。ステッドラーの水色をなんとなく受け付けなくてユニとハイユニ混合で描いてました。
B4 ハイユニと硬筆書写用鉛筆
こんなのも買ってみたよ
硬筆書写用鉛筆?なんだろう?試してみよう!
上はハイユニの4B、下が硬筆書写用鉛筆(4B)です。
芯がものすごく太い!迫力があります。
硬筆書写用鉛筆 4B
同じ4Bなんですがハイユニとは明らかに書き味が違います。
4Bですが書き味がけっこう硬め。強めの筆圧でも変に太くなったりしない感じがします。
従来よりも太目の芯を採用
従来の鉛筆芯よりも太目の芯を採用。削り方によって自由な太さの曲線が表現できるので、文字の練習には最適です。
また、「トメ」「ハネ」「ハライ」などの筆タッチが表現できるので、本格的な硬筆書写にもピッタリです。<現行鉛筆芯直径(当社規格)>
HB:2.05mm
4B、6B:3.00mm
硬筆書写用鉛筆芯直径 4.0mm(メーカーサイトより)
なるほど。芯の削り方でいろいろ表現できるようになっているんですね。
この『硬筆書写用鉛筆』は4Bと6Bしか無いんです。こういうジャンルがあるということも知らなかったので非常に興味深いです。
ハイユニ 4B
こちらはハイユニの4Bです。
2B同様、滑らかでしっとりした書き味です。高級感がにじみでています(個人的な感想です)。
硬筆書写用鉛筆よりも柔らかい感触で、筆圧による陰影がはっきりしています。文具というよりも画材という印象ですね。これ一本でも美しいデッサンが描けそうな感じです。
どの鉛筆がいい?
わたし、グリッパーえんぴつにする
どうしてこれにしたの?
ピンクでかわいいから
おいおい、そこか
というわけで、今学期のムスメの鉛筆は三菱のかきかたグリッパーえんぴつになりました。
妻はハイユニがとても気に入ったようですが、トンボ鉛筆のイッポも「なかなかいい」んだそうです。
書き味は説明しにくい
今回こういうカタチで書き比べしてみると思いのほか「違い」がありました。しかしこの書き味の違いについてはサイトや商品説明にはほとんど書かれていません。
高級鉛筆の場合はうんちく交じりに若干説明されていますが、説明の内容を実感するのは実際に紙に書いてみないと難しいですよね。
カレールーの「辛さ」とかコーヒー豆の「コク、苦味、酸味」みたいな感じの亀の子グラフで表示されていたら選びやすいのかな?でもそこにこだわって選んでる人がどれだけいるか?っていうことですよね。製品の差別化要素になりにくいってことなんでしょうね。
鉛筆の値段
それともう一つ重要なのは価格。いま百円ショップでは108円で1ダース(12本入)の鉛筆が買えます。一本あたり9円ですよ。
我が家にも百均の鉛筆がたくさんあります。書き味はひどいものです。妙に硬いし、ときどき引っかかるようなザラザラ感があるし、芯はよく折れるし良いとこ無しです。「でも9円なら仕方ないか」ということなんですよね。
娘の筆箱には鉛筆ホルダーが6本分あります。ということは…
「三菱 グリッパーえんぴつ」は1ダースの定価が720円+税なので、6本分で半分の¥360 x 1.08 = 388円
「トンボのippo!かきかたえんぴつ」は1ダース定価600円+税で、300 x 1.08 = 324円
「三菱 ハイユニ」だと1ダースの定価が1,680円+税なので 840 x 1.08 = 907円
ハイユニはかきかたえんぴつの約3倍、百均の実に17倍近い価格です。
ちなみに「三菱 硬筆書写用鉛筆」は1ダースの定価は1,200円です。
この金額差を高いと見るか、数百円の差で良いものが使えると考えるか。これは人それぞれの感覚でしょうね。
最後に:鉛筆の箱って開け辛い
余談ですが、鉛筆の箱って開けづらいです。今回もご覧の通り。ビリビリです(笑)
ということで今回は鉛筆の書き比べをしました。が、文具店に売っている鉛筆ってまだまだいろんな種類がありますよね。こんど機会があればメーカーごとのハイエンドモデル比較とか、同じ価格帯のモデルの比較とか、やってみたら面白いかもしれませんね。
考えときます。
以上でした。